腰痛を減らしたい
J 様 男性 80歳
needs
ご本人「腰痛を減らしたい」、奥様「動けるようになってほしい、フレイルなどになるのが心配」
経過・普段の様子
2年ほど前から腰痛がひどくなり、受診したところ脊柱管狭窄症との診断される。今現在も腰痛が続いており、1km歩くところを5,6回休憩をしながら歩 いている状況。足の痺れ等の神経症状は無い様子。20年ほど前にくも膜下出血を発症し水頭症も併発する。運動麻痺等の後遺症なし。右膝の痛みについ て、お皿の両端に痛みがあり、歩く時や階段の昇り降りに痛みが出ている。自宅ではあまり動くことが無く、腰痛もあることから1日座っていたり横に なっていることが多い様子。
既往歴
くも膜下出血(20年ほど前)、水頭症(シャント)、変形性膝関節症(特に右に痛み有り)、脊柱管狭窄症、クレアチン高値(腎機能?)
理学療法士 所見
脊柱歪みあり、骨盤後傾で軽度膝屈曲位での立位姿勢。右膝伸展しきらず。筋力低下傾向強く、右膝伸展筋力低下、両膝屈筋群、股関節屈筋群筋力低下。 背筋群の張りが低下しており、円背傾向強い。片足立ちは4秒以上可、その時の膝の痛みなし。腰痛部位は仙腸関節あたり、右腰部に痛みを訴える。ヒヤ リングから活動量の低下は否めない状況で、腰痛・膝痛が原因による活動量の低下が生じていると考える。それに伴い全身の筋力低下⇒姿勢不良⇒痛みの 増強⇒不動のスパイラルになっていると考える。
このままいくと・・・どうなるのか
痛みの軽減はなく、より円背がキツくなり、歩くことがより億劫になる。そのため日常の活動量はより低下し、認知面の低下も懸念される。ほぼ寝たきり
生活の方向へ向かっていくと思われる。
ここで介入するとどう変わるのか
どのタイミングで痛みが出るのかを知り痛みの対処方法を理解すること、痛みが発生する時間を今より少しでも延⻑させることにより、歩く時の苦痛を軽減させることが可能と考える。また姿背筋が少しでも伸びるようになると、膝への負担を軽減させることができる。日常の活動量が増えることで、体力を維持することができ、日常生活を自立した状況で過ごすことができると思われる。
体験内容
筋力測定、バランス測定、ハイプル、TRX座位(脊柱・股関節ROM、下肢ストレッチ)を実施。脊柱伸展促し腰部への負担軽減を図る。
ご利用目標
上記内容から姿勢の改善、主に体幹・下肢筋力の強化を図り、腰部への負担を軽減して動きやすい体を目指し、日常の活動量を増やして身体機能の維持・
改善を図る。
実際のプログラム時の目的
サスペンショントレーニングにて、脊柱・肩甲帯・骨盤帯の可動域の拡大および体幹バランスの強化し姿勢改善へのアプローチを図る。また、歩行時に必要となる歩行バランス(立位バランス)を反復練習し歩行能力向上・維持を目指す。
プレートトレーニングにて、体幹筋・下肢筋力の強化、肩甲帯の可動域改善を図り、腰部への負担が少ない身体機能を目指す。
定期的に日常の活動の様子をヒヤリングし、痛みの出現頻度を把握し、痛みに対する予防策を検討し痛みへの対処方法を提案していく。
必要に応じて、歩容を確認し、歩行時の姿勢改善に向けてアドバイスを行う。