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高齢者が布団から起き上がれない・立ち上がれない!原因と今からできる対策

朝、布団から起き上がろうとしても、思うように体が動かず時間がかかってしまう

そんな変化に気づくと、「このまま寝たきりになってしまうのでは…」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

高齢になると筋力低下や関節の硬さ、痛みなど、さまざまな理由で布団から立ち上がる動作が難しくなります。中には、注意すべき病気が隠れているケースもあり、正しい原因の見極めがとても大切です。

この記事では、高齢者が布団から起き上がれない主な原因と、今から取り組める対策を紹介します。

また、ご自宅でできるセルフリハビリの方法や、専門的な機能訓練が受けられるデイサービスの活用についてもわかりやすく解説します。

「最近、布団からの立ち上がりがつらそう」「このまま悪化しないか心配」という場合は、早めの対処が重要です。今日から取り入れられる対策を一緒に確認していきましょう。

取締役/理学療法士 上村 理絵

取締役/理学療法士上村 理絵

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1.高齢者が布団から起き上がれない・立ち上がれない原因

高齢になると、筋力低下や関節の硬さ、痛みなど複数の要因が重なり、布団から起き上がる動作が難しくなります。まずは起き上がりづらさの背景にある代表的な原因を整理し、適切な対策につなげていきましょう。

1-1.筋力低下(サルコペニア)

高齢者が布団から起き上がれなくなる原因として、最も多く見られるのが「筋力低下(サルコペニア)」です。年齢とともに筋肉量は徐々に減り、とくに太ももやお尻といった立ち上がり動作の主力となる筋肉が衰えると立ち上がりが困難になります。

また、筋力の衰えは単に動作を重くするだけではありません。移動機能の低下へつながり、要介護状態のリスクが高まるロコモティブシンドローム(運動器症候群)の初期サインとして現れることもあります。

動作が少しずつ大変になると活動量がさらに減り、その結果、筋力がより落ちていくといった悪循環が起きやすい点にも注意が必要です。

筋力低下は早期に気づいて対策を始めることが、寝たきりへの進行を防ぐ重要なポイントです。

関連記事:寝たきりにならないためにできることは?今日から自分と家族ができる対策を紹介

1-2.関節の硬さや可動域の制限

高齢になると、関節や筋・腱の柔軟性が低下し、動かせる可動域が狭くなります

とくに膝・股関節・足首といった下半身の関節は、立ち上がり動作に欠かせない部位であるため、柔軟性が落ちると力はあるのに動かしにくいという状態が生まれます。

また、足首の柔軟性が落ちると、身体を起こすときにつま先を上げづらくなり、足裏で踏ん張る力が使いにくいです。その結果、体重移動のバランスが崩れてふらつきやすくなり、「立ち上がるのが怖い」「途中で倒れそう」という不安を抱えやすくなるのです。

起き上がりの動作がぎこちなくなったり、朝の身体のこわばりが増えてきた場合は、関節の柔軟性が低下しているサインです。筋力と同じく、関節の可動域を保つケアを早めに行うことが、スムーズな立ち上がりの維持に役立ちます。

1-3.体勢や姿勢の問題

布団から起き上がれない原因には、筋力や関節の問題だけでなく、日頃の姿勢も深く関わっています。高齢になると背中が丸まりやすく、椅子に座っていても腰が落ちた「仙骨座り」の姿勢になりやすいです。

この姿勢は上半身を前に倒しにくく、立ち上がる際に重要な「前方への重心移動」がうまくできません。その結果、足で踏ん張る力も発揮しづらくなり、立ち上がり動作が大きく妨げられます。

布団で眠っているときも同様で、沈み込みの大きい姿勢や背中が丸まったままの体勢では、身体を起こすための軸が作りにくくなります。さらに、床から起き上がる動作はベッドよりも体幹のコントロールが必要となり、高齢者にとってはバランスを取るだけでも負荷が大きい動作です。

立ち上がりの途中でふらついたり、めまいが出たりすると「怖い」と感じて動作を避けるようになり、結果としてますます起き上がりづらくなります

1-4.膝の痛みやバランス低下

布団から起き上がる際に「踏ん張れない」「途中で動作を止めてしまう」背景には、膝の痛みやバランス機能の低下が関わっていることが多くあります。変形性膝関節症などで膝に痛みがある場合、身体を支えるための力が十分に発揮できず、立ち上がり動作の最初の一歩が大きな負担になります。

痛みがあることで無意識に体重を逃がそうとするため、姿勢が崩れ、不安定さが増してしまう点も見逃せません。

加齢に伴って平衡感覚や体幹のバランス能力も低下しやすく、立ち上がりの途中でふらついたり、後ろに倒れそうになる恐怖を感じる方もいます。この不安は「動くこと自体を避ける」行動につながり、その結果さらに筋力が弱ってしまうという悪循環を招きます。

特に布団のように低い位置から立つ動作は、ベッドよりもバランス調整が難しく、膝の痛みやバランス低下がある高齢者にとってはハードルが高いです。

1-5.布団が低い

布団が床に近い位置にあることは、高齢者にとって立ち上がりを難しくする大きな要因のひとつです。立ち上がり動作では、まず上体を前傾させて重心を前に移し、そのあと脚で地面を押し返す力が必要になります。

しかし布団は床面とほぼ同じ高さにあるため、身体を起こす際に深くかがまなければならず、腰や太ももの筋力が弱っている方ほど動作の負担が大きくなります。

さらに、床に敷いた布団は沈む・揺れるといった特性があり、体を押し出す力を逃がしてしまう点もデメリットです。足元も安定しにくく、寝具に足が絡まったり、つまずくリスクが高くなるため、立ち上がり途中でバランスを崩す危険があります。

布団が低いこと自体は一見小さな問題に見えますが、筋力低下や関節のこわばり、バランス低下が重なる高齢者にとっては、立ち上がりを難しくする大きな要因となります。安全な環境づくりの観点からも、寝具の高さは一度見直しておきたいポイントです。

なお、高齢者向けのセルフリハや介護情報は、リタポンテの公式LINEでも配信しているので、ぜひお友達追加して、介護に役立つ情報を確認してください。

2.高齢者が突然布団から起き上がれない・立ち上がれないときは要注意

普段は問題なく動けていた方が、急に布団から起き上がれなくなる場合は、筋力低下だけでは説明できない急性の異変が隠れていることがあります。

ここからは、すぐに医療機関の受診を検討すべき危険なサインを確認していきましょう。

2-1.突然片脚に力が入らない・麻痺が出た

前日まで普通に歩けていた方が、急に片脚に力が入らなくなったり、足が動かしにくくなったりした場合は、脳梗塞や脳出血など脳の異常を疑う必要があります。脳の血管が詰まったり破れたりすると、脳から筋肉へ指令が伝わらなくなり、下肢に麻痺が現れることがあるためです。

さらに、麻痺に加えて激しい頭痛・吐き気・めまい・ろれつが回らないといった症状を伴う場合は、緊急性が非常に高く、一刻も早い医療対応が必要になります。脳梗塞は発症から治療までの時間が短いほど後遺症が軽減できるため、「おかしい」と感じた時点で救急要請をすることが命と生活を守る最善の対応です。

2-2.転倒後の激しい痛みで起き上がれない

布団から立ち上がろうとした際や、夜間の移動中に転倒し、その直後から強い痛みで起き上がれなくなる場合は、骨折を疑う必要があります。高齢者は骨がもろくなりやすく、特に太ももの付け根にある「大腿骨近位部」は転倒による骨折が非常に起こりやすい部位です。

この部分を骨折すると、少し動かすだけでも激しい痛みが走り、横になった姿勢から体を起こすことさえ困難になります。

股関節まわりの痛みや、足を動かすと痛みが増す、脚の向きが外側に開いて見えるといった特徴がある場合は、早急に医療機関での診察が必要です。骨折を放置してしまうと痛みが長期化するだけでなく、動けない期間が延びることで筋力が急速に落ち、結果として寝たきりにつながるリスクも高まります。

転倒後の激しい痛みは、「少し様子を見る」で済ませてはいけない重要なサインです。

2-3.その他の症状がある場合

布団から起き上がれない状態が突然起こったときは、筋力の問題だけでなく、身体の内部で起きている異常が原因になることがあります。例えば、発汗やふらつき、極度の脱力感を伴う場合は脱水症状や低血圧が疑われます。

起き上がった直後に強いめまいがして倒れそうになる症状は、血圧が急激に下がる「起立性低血圧」の典型例であり、自力で動こうとするほど転倒リスクが高いです。

また、近頃「手が震える」「動作がゆっくりになった」「小刻み歩行が増えた」といった変化が見られる場合は、パーキンソン病などの神経系の疾患が背景にあることもあります。これらは進行性の疾患のため、早期に受診することで日常生活に支障が出る前に適切なケアを始められます。

さらに、発熱・息苦しさ・食欲低下を伴う場合は感染症や心疾患など、他の全身疾患の影響を受けている可能性も否定できません。

いずれにしても、普段の様子とは明らかに異なる急激な変化が見られるときは、「加齢のせい」で片づけないことが重要です。原因を適切に見極めれば対処方法は大きく変わるため、早めに医師の診察を受け、状態を確認することが安全につながります。

3.高齢者が一人で布団から起き上がる・立ち上がる方法とコツ

布団からの立ち上がりは、コツを押さえることで負担を減らし、安全に行いやすくなります。

ここでは、何も支えのない状態と家具を利用する場合のそれぞれの手順をわかりやすく解説します。

3-1.何もない状態で起き上がる方法

布団の周囲に支えがない場合でも、動作を段階的に行うことで安全に起き上がることができます。

ここでは、横向きになる動作から上体を起こすまでの基本手順を順番に解説します。

3-1-1.身体を横向きにする

まずは仰向けからひざを軽く曲げ、起きたい方向へ腕と脚を一緒に倒すようにして横向きになります。このとき、下側の肘を曲げて上半身を支える準備をし、上側の手は床を押しやすい位置に添えておきましょう。

横向きの姿勢を作ることで、次の動作で上体を起こしやすくなります。

3-1-2.手をついて上体を起こす

横向きの姿勢ができたら、下側の肘で身体を支えつつ、上側の手で床を押してゆっくりと上体を起こします。両手を使って体重を分散させることで、腹筋や背中の筋力が弱い方でも負担を抑えて座位姿勢へ移行できます。

無理に一気に起きようとせず、「肘で支える → 手で押す → 体を起こす」と段階的に動くことがポイントです。

3-2.椅子などの家具を使って起き上がる方法

布団のそばに安定した椅子やテーブルがある場合は、それらを支えに使うことで立ち上がり動作がぐっと楽になります。

手で身体を支えながら重心を移せるため、脚力に不安がある方でも安全に動作できる点が大きな利点です。

3-2-1.安定した支えを利用する

布団の近くに安定した椅子やテーブルがある場合は、そこに手を添えて体を支えながら起き上がると動作が安定します。座面や肘掛けに手をつくことで重心の移動がしやすくなり、脚力だけに頼らず腕の力も使って上体を起こせます。

立ち上がる際は、必ず動かない家具を選び、ゆっくりと手と足を連動させながら体を持ち上げることが大切です。

なお、高齢者向けのセルフリハや介護情報は、リタポンテの公式LINEでも配信しているので、ぜひお友達追加して、介護に役立つ情報を確認してください。

4.高齢者が布団から起き上がる・立ち上がる際に使える福祉用具

立ち上がりが難しくなった場合でも、適切な福祉用具を使うことで動作の負担を大きく減らせます。ここでは、自宅で手軽に取り入れられる代表的な補助用具を紹介します。

4-1.据え置き型の立ち上がり補助手すり

据え置き型の立ち上がり補助手すりは、床に置くだけで使える自立式の手すりです。壁に固定する必要がなく、布団の横や畳の間などスペースを選ばず設置できる点が大きな特徴です。

手すりにつかまりながら体を起こせるため、腕の力を補助として使いやすく、立ち上がりの不安定さが軽減されます。

布団の周りに支える家具がない、あるいはレイアウトに合わせて自由に位置を変えたい場合にとくに便利です。設置も移動も簡単なため、「まずは自宅で使える支えが欲しい」という方に取り入れやすいアイテムといえます。

4-2.突っ張り型の手すり

突っ張り型の手すりは、床と天井の間に支柱を突っ張って固定するタイプで、工事不要で設置できるのが大きな特徴です。壁際でなくても支えを作れるため、部屋の中央付近や布団のそばなど、必要な位置に自在に配置できます。一本のポールでもしっかりと体を支えられるため、立ち上がり時のつかまる支点として非常に有効です。

設置スペースが限られている和室や、家具を増やしたくない寝室でも使いやすく、布団生活を続けたい方にとっては心強いサポートになります。動作の補助だけでなく、ふらつきの予防にも役立つため、安全性の確保に貢献する福祉用具です。

4-3.電動昇降座椅子

電動昇降座椅子は、座面が電動で上下するリフト機能を備えた座椅子で、布団からの立ち座りがとくに難しい方に役立ちます。座面を低くすれば布団の高さに近い位置まで下げられるため、布団に腰を下ろしたり立ち上がるまでの動作をスムーズに行えます。

立ち上がりの際には、リモコン操作で座面をゆっくりと一般的な椅子の高さまで持ち上げられるため、膝や腰への負担が大幅に軽減可能です。

このタイプは自力での動作が不安定な方や、痛みで踏ん張れない方にとって大きな助けになります。夜間の立ち座りの負担が減ることで転倒リスクも抑えられ、安心して布団生活を続けたい方に適した福祉用具です。

4-4.介護ベッド

布団からの立ち上がりがどうしても難しい場合、寝具を介護ベッドへ切り替えることもひとつの選択肢です

ベッドは布団よりも床からの高さがあるため、いったん座位姿勢をとりやすく、足を床につけて重心を整えながら立ち上がることができます。また、背上げ機能のあるベッドであれば、上体を起こす動作を電動で補助できるため、負担を感じやすい方には大きな助けとなります。

ただし、ベッドが便利である反面、身体を支えるための筋力を使う機会が減ってしまう可能性があります。過度に頼りすぎるとさらなる筋力低下を招き、結果的に動ける範囲が狭くなることもあるため、導入は慎重に検討することが必要です。

生活スタイルや身体状況を踏まえたうえで、「必要な補助」と「自分の力で動く機会」のバランスを取ることが大切です。

4-5.住宅改修を行う方法もある

布団からの立ち上がりが難しくなってきた場合は、福祉用具の導入だけでなく、生活環境そのものを整える「住宅改修」も効果的です。布団の周りに手すりを設置したり、段差を解消してつまずきにくい環境に整えたりするだけでも、起き上がり動作や夜間の移動が安全になります。

さらに、畳からフローリングへ変更する、滑りにくい床材に切り替えるといった工夫も、負担軽減に役立つ方法です。住宅改修には自治体の補助金を利用できる場合が多く、費用負担を抑えながら環境を整えられます。

ご夫婦の場合は、それぞれが補助金を活用できるため、個々の状況に合わせた改修を進めやすい点もメリットです。

また、引っ越しをした場合でも、転居先の自治体が実施している補助制度を利用できることがあります。地域ごとの支援内容を確認しながら、安全性と生活しやすさの向上につながる環境づくりを検討すると良いでしょう。

5.高齢者が布団から起き上がれない・立ち上がれないときは機能訓練が最も重要

布団から起き上がる動作が難しくなってきたとき、多くの方は「手すりをつける」「ベッドに変える」など、環境を整える対策を優先して考えがちです。しかし、立ち上がれない主な原因の多くは、加齢による筋力低下や関節のこわばりといった身体そのものの機能低下にあります。

環境の工夫だけでは一時的に動作が楽になるものの、根本的な改善にはつながりにくい点に注意が必要です。

とくに、布団からベッドへ変えると、確かに立ち上がりは容易になりますが、その分だけ脚や体幹の筋力を使う機会が減り、結果としてさらに筋力が落ちるという悪循環が起きやすくなります。便利さに頼りすぎることで、動作の難しさが進行し、最終的には寝たきりにつながるケースも珍しくありません。

だからこそ、最優先すべきなのは「機能訓練」によって身体の力を維持し、動作そのものを続けられる状態を保つことです。適切に筋力をつけ、関節を動かす習慣を持つだけで、布団からの立ち上がりや日常生活の安定性は大きく向上します。

用具や環境はあくまで補助であり、生活の質を守るうえで最も重要なのは、自分の身体をできる限り使い続けることだといえます。

なお、機能訓練の重要性は、リタポンテの公式LINEでも配信しているので、ぜひお友達追加して、介護に役立つ情報を確認してください。

6.高齢者が布団から起き上がれない・立ち上がれないときにやるべきセルフリハ

布団から起き上がる力を取り戻すためには、日常生活の中で無理なく続けられるセルフリハビリが効果的です。ここでは、筋力・姿勢・柔軟性を保つための基本的なエクササイズを紹介します。

6-1.下半身の筋力強化エクササイズ

布団からの立ち上がりには、太ももやお尻といった下半身の筋力が欠かせません。これらの筋肉を鍛えるうえで効果的なのが「椅子スクワット」です。椅子の背もたれに軽く手を添えながら行うことで、バランスに自信がない方でも安全に取り組めます。

6-1.下半身の筋力強化エクササイズ

やり方は、お尻を軽く後ろに突き出すようにしてゆっくりと膝を曲げ、太ももが垂直に近づくところまでしゃがみます。膝や腰に痛みが出ない範囲で行うことが大切です。しゃがんだ姿勢から戻る際は、もも裏やお尻の筋肉を意識しながらまっすぐ立ち上がります。これを10回1セットとして、2~3セットを目安に続けると下半身の安定が向上します。

後ろへの転倒が不安な場合は、自分の後方にもう1脚椅子を置いておくと、もしよろけても安全に座れるため安心して行えます。毎日少しずつ続けることで、立ち上がりの動作が楽になりやすくなります。

6-2.姿勢の維持に重要なエクササイズ

布団からの立ち上がりでは、腹筋が弱っていると上体を前に倒す動作がうまくできず、姿勢の崩れにもつながります。腹筋を適度に鍛えることで、立ち上がりやすい姿勢の維持や内臓の位置を安定させる効果が期待できます。

そこで取り入れたいのが、無理のない範囲で行える「頭起こし」のエクササイズです。

6-2.姿勢の維持に重要なエクササイズ

やり方は、あお向けに寝た状態で胸の前に腕をクロスし、腹筋を軽く意識しながら上体を起こしていきます。おへそをのぞき込むような意識で動かすと、腹筋に適度な負荷がかかりやすくなります。

10回を1セットとして、1日に2~3セットを目安に行うと効果的です。

もし上体を大きく起こすのが難しい場合は、おへそを見るように「頭だけを少し持ち上げる」だけでも十分に腹筋が刺激されます。体力に合わせて調整しながら、毎日少しずつ続けることが重要です。

6-3.体の柔軟性を維持するエクササイズ

布団からの立ち上がり動作では、腰まわりの柔軟性が低下していると体をひねったり起こしたりする動きがスムーズに行えません。腰ひねりのエクササイズは、硬くなりやすい腰部の筋肉をほぐし、可動域を保つうえで効果的です。

6-3.体の柔軟性を維持するエクササイズ

方法は、仰向けに寝た状態で両膝を立て、左右へパタンと倒すようにゆっくりひねります。無理に大きくひねらず、気持ちよく伸びる範囲で行うのがポイントです。

回数は10回1セットとして、1日に2~3セットを目安に続けると柔軟性の維持に役立ちます。

7.リハビリ専門デイサービスの活用も検討しよう

自宅でのセルフリハビリは効果的ですが、筋力低下や関節のこわばりが進んでいる場合、専門的なサポートを受けることで改善のスピードや安全性が大きく高まります。

リハビリ専門のデイサービスでは、理学療法士などの専門職が個々の身体状況に合わせた運動や機能訓練を提供しており、「立ち上がりづらい」「転びそうで怖い」という悩みに対して適切なアプローチが可能です。

とくに、布団からの起き上がりが負担になってきた初期の段階で利用することが大切です。動作の問題を早く見つけて改善できれば、寝たきりのリスクを抑え、長く自立した生活を続けやすくなります。

また、「総合事業制度」を利用すれば、要介護認定を受けていなくても、介護保険の枠内でサービスを利用できる地域もあり、負担を抑えながら質の高いリハビリを受けられる点もメリットです。

リタポンテのようなリハビリ専門デイサービスでは、専門スタッフによる個別運動指導や日常動作の改善サポートを受けられるため、「最近動きが重い」「布団から立つのが以前よりつらくなってきた」といった変化に対して、早めに手を打てます。

無理のない範囲で継続できることがリハビリの効果を大きく左右するため、家庭内での運動と併用しながら専門のサービスを上手に活用していくことが大切です。

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8.布団から起き上がれない・立ち上がれないは寝たきりの入り口に

布団から自力で起き上がる動作は、日常生活の中でも基盤となる重要な動きです。この動作が難しくなってくると、「立ち上がりに自信がなくなる → 動く機会が減る → さらに筋力が落ちる」という悪循環が始まりやすく、結果として寝たきりへのリスクが一気に高まります。

とくに高齢者の場合、ほんの少し活動量が減るだけでも筋力低下のスピードが早く、短期間で動作が大きく衰えてしまうことがあります。

布団から起きる動作ができなくなった背景には、筋力低下、関節の硬さ、痛み、バランス不良など複数の原因が重なっていることが多く、早期に気づくことが予防の第一歩です。「最近起き上がるのに時間がかかる」「床から立つのが怖くなってきた」という変化は、身体の機能が弱ってきているサインと捉える必要があります。

とはいえ、適切なリハビリや生活環境の見直しによって、この悪循環は十分に断ち切ることができます。セルフリハビリを継続し、必要に応じて専門のデイサービスを活用することで、布団からの立ち上がり動作は取り戻せます。

早めの対策が今後の生活の質を大きく左右するため、気づいたときこそしっかり対応することが大切です。