RITAPONTE 新宿区のリハビリ専門デイサービス リタポンテ

【理学療法士執筆】廃用症候群(生活不活発病)を予防するには?

廃用症候群を予防したいと思っていませんか?

長期間にわたり体を動かさない状態が続くと、筋力や心身の機能が急速に衰えてしまうことがあります。これを一般的に「廃用症候群(はいようしょうこうぐん)」と呼びます。

最近では「廃用」という言葉が持つ否定的な響きを避け、「生活不活発病」という名称で説明されることも増えてきました。

廃用症候群は一度進行すると、寝たきり状態に陥りやすく、自立した生活を送れなくなるリスクが高いです。とくに高齢となり体を動かさない習慣が積み重なると、気づかないうちに日常動作が困難になって寝たきりになるケースがあります。

本記事では、廃用症候群(生活不活発病)の原因や具体的な症状、予防法、さらに効果的な介護サービスの選び方について理学療法士の視点からわかりやすく解説します。

取締役/理学療法士 上村 理絵

取締役/理学療法士上村 理絵

日本から寝たきり(寝かせきり)を無くすことを使命とする

家族がいつまでも元気で自立した生活を送れるよう日常生活に必要な身体機能のリハビリに特化したディサービスを運営しています。
ご覧いただきました弊社のホームページにご案内した通り、寝たきり率が世界で最も高い日本ではリハビリを受けられない難民とも言うべき高齢者が年々増加し喫緊の社会保障制度の課題だと考えております。
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1.廃用症候群の原因とは?

廃用症候群の主な原因には、次の2つがあげられます。

それぞれ詳しく解説します。

1-1.最も多いのが入院中の安静

廃用症候群(生活不活発病)が起こるきっかけとして最も多いのは、入院中の長期安静です。

病気やケガの治療のために安静が必要な期間は確かにありますが、その間に体を動かさない生活が続くと、筋力や持久力は急速に低下していきます。とくに高齢者の場合、わずか1〜2週間ベッド上で過ごすだけでも歩行能力が大きく落ちることが少なくありません。

さらに、安静状態は筋肉だけでなく、関節の柔軟性や心肺機能にも悪影響を及ぼします。動かさないことで関節が硬くなり、呼吸が浅くなることもあるため、退院後も日常生活に戻れず、そのまま介護が必要な状態へ進んでしまうケースもあるのです。

つまり、治療上やむを得ない安静が、結果的に「寝たきりの引き金」となってしまうのです。

1-2.退院後の家族が原因となることも

廃用症候群(生活不活発病)は、入院中の安静だけでなく、退院後の家族の関わり方によっても引き起こされることがあります。

本来、立ち上がる・歩く・家事をこなすといった日常動作そのものがリハビリとなり、体力や生活能力の維持に直結します。ところが「転んだら危ない」「疲れさせてはいけない」と心配するあまり、家族が必要以上に手を貸してしまうケースは少なくありません。

活動の機会を奪われると、筋力やバランス機能は急速に低下し、「自分はもう何もできない」という心理的な落ち込みから意欲喪失やうつ状態に至ることもあります。

本来であれば、退院後こそ筋力を維持・回復するために体を動かすことが大切な時期です。しかし、過度な介助によってその機会を失うと、かえって廃用症候群を招き、寝たきりに進むきっかけとなってしまうのです。

2.廃用症候群の具体的な症状

ここからは、廃用症候群の具体的な症状を紹介します。

2-1.筋肉量の圧倒的な低下

廃用症候群(生活不活発病)の代表的な症状が、筋肉量の急激な減少です。

人間の筋肉は「使わなければすぐに衰える」性質を持っています。とくに下肢の筋肉は体を支えるために大きなエネルギーを必要とするため、安静状態が続くと驚くほど早く筋力が低下します。研究では、高齢者がベッド上で数週間過ごすだけで歩行機能が大きく低下することが示されているほどです。

筋肉量が減ると、立ち上がりや歩行といった基本的な動作が困難になり、転倒のリスクが高まります。転倒から骨折を起こし、そのまま寝たきりになるといった負の連鎖の多くが、筋力低下をきっかけに始まるのです。

また、筋肉はエネルギー代謝や体温維持にも関わっているため、筋量の減少は全身の健康状態の悪化につながります。免疫力の低下や持久力の低下を引き起こし、風邪などの症状が長引いて肺炎などを引き起こすリスクを高めるケースもあるのです。

「動かない時間」が積み重なることで、筋肉は圧倒的な速さで衰え、生活の質を一気に下げてしまいます。

2-2.口腔機能の低下と呼吸器への影響

廃用症候群では筋肉だけでなく、口や呼吸に関わる機能も衰えていきます

まず、口腔機能の低下です。体を動かさず活動量が減ると、口や舌、のどの筋肉も弱まり、食べ物をうまく飲み込めない「嚥下(えんげ)障害」を引き起こしやすくなります。嚥下障害が進行すると誤嚥性(ごえんせい)肺炎のリスクが高まり、生命に関わる重大な問題につながることもあるのです。

さらに、呼吸器への影響も見逃せません。長期間横になっていると胸や背中の筋肉が弱まり、呼吸が浅くなる・痰(たん)をうまく出せないといった状態に陥りやすくなります。これにより肺炎などの呼吸器感染症を発症するリスクが高まります。

「口から食べる」「しっかり呼吸する」という当たり前の機能が低下することで、栄養不良や感染症を招き、結果的に体力や免疫力のさらなる低下へとつながるのです。

2-3.うつ病の発症や認知能力の低下

廃用症候群(生活不活発病)は身体機能だけでなく、心の健康や脳の働きにも大きな影響を与えます。

長期間にわたって体を動かさない生活が続くと、活動量の減少によって外出や交流の機会が減り、孤独感や無力感を抱きやすくなります。これがきっかけとなって、うつ病を発症するケースは少なくありません。とくに高齢者では「自分はもう何もできない」といった思い込みが強まり、心身の回復意欲そのものを低下させてしまいます。

また、運動不足は脳の血流を減少させ、認知症発症のリスクを高めます。研究でも、定期的に体を動かしている人は認知症の発症率が低いことが示されており、認知機能の維持のためにも身体活動は欠かせません。

廃用症候群は、体を動かさないことで筋力が落ちるだけではなく、心の健康や脳の働きまで奪ってしまう可能性があるのです。

2-4.寝たきりの大きな理由のひとつ

廃用症候群(生活不活発病)は、寝たきりになる大きな原因のひとつです。

加齢に伴って筋力や体力は自然に衰えていきますが、長期間体を動かさない生活が続くと、そのスピードは一気に加速します。立ち上がる・歩くといった基本的な動作ができなくなり、転倒や骨折をきっかけにそのままベッド上の生活へ移行してしまうケースは少なくありません。

さらに、廃用症候群は筋力低下だけでなく、関節の拘縮、嚥下機能や心肺機能の低下、認知機能の衰えなど、生活全般を支えるあらゆる機能を同時に奪っていくのが特徴です。そのため、本人の「起き上がろう」「動こう」という意欲も削がれ、結果として寝たきりが固定化してしまいます。

寝たきりは単なる「高齢化の自然な結果」ではなく、廃用症候群による生活不活発が大きな要因となっているため、早い段階からの予防と対策が欠かせません

関連記事:介護予防とは?考え方や目的・具体例を解説

3.廃用症候群の予防

廃用症候群は一度なってしまうと、回復には非常に時間がかかります。そのため、いかに廃用症候群にならないかが重要です。

ここでは廃用症候群を予防する方法を解説します。

3-1.運動が最も重要

廃用症候群(生活不活発病)を防ぐうえで、唯一と言っていいほど有効な方法は運動です。

体を動かさないことで起こる筋力低下、関節の硬化、心肺機能の衰えは薬や道具で補うことはできません。しかし、動かすことさえ続ければ改善・予防できるのです。まさに「動かないこと」が原因である以上、「運動」こそが最大にして唯一の対策といえます。

運動といっても激しいトレーニングは必要ありません。散歩やストレッチ、軽い筋トレ、転倒予防のためのバランス運動など、日常生活に取り入れやすいものを習慣化するだけで十分です。重要なのは「無理なく、継続すること」。始めのうちはたった5分でも体を動かすことが、廃用症候群の予防に効果的です。

さらに運動は身体機能の維持にとどまらず、脳の血流を促進して認知機能を守り、気分を前向きにする効果もあります。つまり、体だけでなく心の健康をも支えるうえでも運動は重要です。

廃用症候群を予防するためにできることは「とにかく動くこと」に尽きます

3-2.過度にバリアフリー化しない

安全のために自宅をバリアフリー化することは大切ですが、やり過ぎはかえって廃用症候群(生活不活発病)を招く原因となります。

段差をすべてなくすのは、一見安心に思えますが、実は「筋力やバランス感覚を使う機会」を奪ってしまいます。人は日常生活の中で、段差を上り下りしたり、手すりに頼らず立ち座りしたりすることで自然に体を鍛えています。環境があまりに快適すぎると、体を使う動作が減り、その分衰えが早まるのです。

もちろん転倒のリスクが高い場所や生活に支障がある部分は改善が必要です。しかし、すべてを取り除くのではなく、「少し体を使う場面を残す」ことが大切になります。

バリアフリー化は「安全」と「運動機会」のバランスを考えて取り入れることが、廃用症候群の予防に効果的です。

3-3.家族が手を貸し過ぎない

廃用症候群(生活不活発病)の原因のひとつに、家族の過剰なサポートがあります。

高齢の家族に対して「転ぶと危ないから」「疲れさせてはいけないから」と心配するあまり、立ち上がる・歩く・食事の準備など、本人ができることまで代わりに行ってしまうケースは少なくありません。

しかし、できる動作を奪ってしまうと、本人が体を動かす機会が減り、筋力や体力の低下を早めてしまいます。また、「自分はもう役に立たない」という気持ちが強まり、意欲の低下やうつ症状につながることもあります。

大切なのは、「できることは自分でやってもらう」姿勢を保つことです。もちろん危険が伴う動作には適切なサポートが必要ですが、日常のちょっとした動作は、廃用症候群を防ぐリハビリそのものになります。

関連記事:寝たきりにならないためにできることは?今日から自分と家族ができる対策を紹介

4.廃用症候群を防ぐには利用する介護サービスも重要

廃用症候群(生活不活発病)を防ぐためには、日常的に体を動かすことが欠かせません。しかし、自宅での運動は「続けるのが難しい」「正しい方法がわからない」という課題があります。そこで重要になるのが、介護サービスの活用です。

とくにおすすめなのが、リハビリ専門のデイサービスです。デイサービスといえばレクリエーションや交流を中心とした施設も多いですが、廃用症候群の予防を目的とするなら運動にしっかり取り組めるリハビリ専門のデイサービスを選ぶことが大切です。

リハビリ専門のデイサービスは、レクリエーションや入浴などがない代わりに、機能改善訓練に多くの時間を費やされるのが特徴です。

リタポンテのような専門性の高い施設では理学療法士などのリハビリ専門職が常駐し、一人ひとりの身体状況に合わせたプログラムを提供してくれます。専門家の指導のもとで安全に体を動かすことができるため、自宅での自主運動よりも効果的で継続しやすいのが特徴です。

「寝たきりを防ぎたい」「退院後の生活に不安がある」という方にとって、こうしたリハビリ専門のデイサービスは心強い味方となります。介護サービスをうまく活用し、廃用症候群のリスクを早い段階から減らしていきましょう。

関連記事:リハビリ特化型デイサービスとは?料金や訓練内容など詳しく解説

5.廃用症候群を防ぐデイサービスを選ぶポイント

廃用症候群の予防には、リハビリ専門のデイサービスを選ぶことが欠かせません。ただし注意したいのは、施設の中には「リハビリ専門」を掲げながらも、実際には専門職が常駐せず、簡単な体操やストレッチ程度しか行っていないケースもあるという点です。

ここでは、廃用症候群を防ぐうえで本当に効果的なデイサービスの選び方を解説します。

5-1.理学療法士等リハビリ医療専門職が常駐しているか

デイサービスを選ぶ際に最も重視したいのが、理学療法士等リハビリ医療専門職が常駐しているかどうかです。

リハビリ専門のデイサービスの中には、リハビリとは名ばかりでレクリエーションや軽い体操を中心とする施設も少なくありません。しかし、廃用症候群(生活不活発病)の予防には、利用者一人ひとりの身体機能や疾患に合わせた専門的なリハビリプログラムが不可欠です。

理学療法士は、歩行・立ち上がり・バランス保持といった日常生活に直結する動作を評価し、安全かつ効果的に改善へ導く運動を指導する専門家です。常駐していれば、その場で状態を確認しながらプログラムを調整でき、転倒や再発のリスクを抑えつつ効率的な機能回復を図れる点が大きな強みとなります。

さらに、専門職が関わることで「この運動を続ければ大丈夫」という安心感が得られ、成果を実感しやすくなるため、モチベーションの維持にもつながるのです。

5-2.1時間以上の運動時間が確保されているか

廃用症候群(生活不活発病)の予防には、十分な運動量を確保することが欠かせません。ところがデイサービスの中には、体操やレクリエーションが中心で、実際に体を動かす時間が短い施設も少なくありません

筋力やバランス能力を維持・向上させるには、最低でも1時間以上は運動に取り組める環境が望ましいとされています。リタポンテのような本格的なリハビリ専門デイサービスでは、理学療法士など専門職の指導のもと、この「運動に集中する時間」がしっかり確保されており、筋トレ・歩行訓練・バランス運動などを継続的に実施できます。

大切なのは、ただ「体を動かした気分」を味わうのではなく、科学的根拠に基づいた運動を一定時間継続することです。これこそが廃用症候群を確実に防ぐカギとなります。

施設を選ぶ際には、必ず「運動の時間がどのくらい設けられているか」「実際にどんな内容が行われているか」を確認しましょう。十分な運動時間が確保されている施設なら、身体機能の維持はもちろん、日常生活の自立度を高める効果も期待できます。

6.廃用症候群の予防にはリタポンテを利用しよう

6.廃用症候群の予防にはリタポンテを利用しよう

廃用症候群を予防するためには、定期的な運動が欠かせません。

ここでは、廃用症候群の予防にも効果が期待できる機能訓練を提供しているリハビリ専門デイサービス「リタポンテ」を紹介します。

6-1.リタポンテの特徴

リタポンテは、「寝たきりを防ぐためのリハビリ」専門のデイサービスです。

一般的なレクリエーション中心の施設とは異なり、理学療法士などのリハビリ専門職が常駐し、利用者一人ひとりに合わせた本格的な運動プログラムを提供できることが大きな特徴です。

最大の強みは、十分な運動量が確保されていることです。廃用症候群の予防には1時間以上の継続的な運動が欠かせませんが、リタポンテでは筋力トレーニング・歩行訓練・バランス運動などを体系的に組み合わせ、無理なく続けられるよう計画されています。

専門職がその日の体調や身体機能を細かく評価し、その場でメニューを調整するため、安全かつ効果的に体を動かすことが可能です。

また、リタポンテでは「その人が日常生活を取り戻すこと」を何より重視し、立ち上がり・歩行・階段昇降など生活動作そのものを改善するリハビリに力を入れています。単に体を動かすだけではなく、家での過ごし方や自主トレの方法まで丁寧に指導するため、デイサービス外の生活改善にもつながります。

「寝たきりにさせたくない」「退院後の生活が心配」「家族だけでは十分に運動量を確保できない」
こうした悩みを抱えるご家庭にとって、リタポンテは“日常を取り戻すための拠点”として安心して利用できる施設です。

6-2.リタポンテを利用した体験談

リタポンテでは、要介護の認定を受けた方も、リハビリデイサービスを通じて、日常生活の楽しさを取り戻しています。

今回ご紹介するのは、神奈川県横浜市にお住まいの長谷川さんご家族の体験です。

コロナによる長期入院を経て退院されたお父様は、歩くこともままならず、ご家族も不安な日々を過ごしていました。そんな中、リタポンテにご相談いただき、週2回のリハビリを開始。最初はほんの数歩進むだけでも大変でしたが、スタッフが明るく寄り添いながら、一歩一歩着実にサポートしました。

リハビリに取り組むうちに、「今日は歩けた!」「疲れずに座っていられた!」と、少しずつできることが増え、ご本人もリタポンテへ通うのを楽しみにしてくださるように。半年後には、杖なしで歩行できるまでに回復され、ご家族からも「家の中が明るくなりました」とのお言葉をいただきました

5-2.リタポンテを利用した人や家族の体験談

リタポンテでは、ご本人の体力や気持ちに合わせたリハビリを提供し、小さな成功体験を積み重ねることで自信と笑顔を引き出していきます。

7.廃用症候群や寝たきりを防ぐのに役立つ本

私はこれまで、理学療法士として高齢者のリハビリに携わり、「どうすれば寝たきりを防げるのか」を専門的に追い続けてきました。現場では、ちょっとした判断や介護の仕方によって、その後の人生が大きく変わってしまう場面を数えきれないほど見てきました。

そうした経験をできる限り多くの方に伝えたい、介護に直面する家族や当事者に役立ててほしいという思いから、自分の知識と現場での学びを本にまとめました

ここでは、その中でも廃用症候群や寝たきりの予防に役立つ2冊を紹介します。いずれも介護や老いに対して不安を抱える方に、具体的な解決のヒントを与えられる内容になっています。

道路を渡れない老人たち

出典:アスコム

『道路を渡れない老人たち』(アスコム)は、私が現場で見てきた高齢者の姿や課題をもとに、リタポンテの代表「神戸利文」とともにまとめた一冊です。青信号で道を渡り切れずに外出を控えてしまう、トイレの不安から生活が制限される、間違った介護や医療で急速に体が弱っていく──そうした現実を、具体的な事例とともに紹介しています。

本書で伝えたかったのは、介護のあり方がその人と家族の「老後の幸せ」を左右するという事実です。施設選びや介護方針の決定を誤ったことで「もっと早く気づけばよかった」と後悔するご家族を、現場で何度も目にしてきました。

廃用症候群や寝たきりを防ぐには、正しい知識を持ち、早めに介護サービスを取り入れることが重要です。本書は、そのためのヒントや気づきを得られる一冊になっています。

ぜひ介護に不安を抱えている方に読んでいただきたいと思います。

こうして、人は老いていく

出典:アスコム

『こうして、人は老いていく』(アスコム)は、私がこれまで高齢者リハビリに携わってきた経験をもとに執筆した一冊です。加齢による体の変化をどう受け止め、どう向き合っていくかを、できるだけ具体的にまとめました。

「歩くのがつらくなった」「体を動かすのが面倒になってきた」「将来、寝たきりにならないか不安」といった多くの方が抱えるこうした悩みに対し、本書では“老いと上手につき合う方法”を提示しています。

例えば「転倒予防のために極力動かない」「体力温存のために安静にする」といった考え方は一見正しそうですが、実際には筋力や心身機能を低下させ、廃用症候群を招く原因となります。

本書では、老化をただ受け入れるのではなく、適切な運動や生活習慣によって改善・予防できる部分があることを、現場での知見から具体的に紹介しました。

廃用症候群や寝たきりを防ぎたいと考える方にとって、本書は「これから自分がどう暮らすか」を考える大きなヒントになるはずです。