RITAPONTE 新宿区のリハビリ専門デイサービス リタポンテ

介護予防通所介護は廃止?代わりになるサービスを紹介

近年の介護保険制度改正により、これまで多くの高齢者が利用してきた「介護予防通所介護」は廃止されました(平成30年3月末)

突然の変更に戸惑い、「これからはどんなサービスを利用できるのか」「介護予防の支援は受けられるのか」と不安を抱く人は、いま現在も少なくありません。

しかし実際には、介護予防通所介護に代わる形で「介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)」が全国の市区町村で実施されています。

総合事業では、従来の通所介護に相当するサービスに加えて、地域住民やNPOなどが関わる多様な取り組みが整備されており、高齢者が自立した生活を続けられるよう支援体制が拡充されています。

本記事では、介護予防通所介護の廃止の背景と、総合事業における通所型サービスの内容、利用できるサービスの種類や費用、さらに施設選びのポイントまで詳しく解説します。

今後の介護予防に向けて、ぜひ参考にしてください。

取締役/理学療法士 上村 理絵

取締役/理学療法士上村 理絵

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家族がいつまでも元気で自立した生活を送れるよう日常生活に必要な身体機能のリハビリに特化したディサービスを運営しています。
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1.介護予防通所介護に代わる総合事業とは?

まず、介護予防通所介護に代わって実施される総合事業について、次の内容で解説します。

1-1.総合事業の概要

これまで提供されていた「介護予防通所介護」は、制度改正に伴い「介護予防・日常生活支援総合事業(以下、総合事業)」へと移行しました。

総合事業は、高齢者ができるだけ長く自立した生活を続けられるように支援する仕組みであり、市区町村が主体となって運営している点が大きな特徴です。

総合事業には大きく分けて2つの柱があります。

ひとつは、通所サービスや訪問サービスなどの介護予防事業者が行うサービスを含む「介護予防・生活支援サービス事業」です。

もうひとつは、住民やNPO、健康促進事業を提供する企業などによる体操教室やサロン活動といった住民主体の活動を支える「一般介護予防事業」です。

これらを通じて、介護が必要となる前の段階から心身の機能維持をサポートし、地域全体で高齢者を支える体制を整えています。

なお、総合事業についての詳しい解説は次の記事で詳しく解説しているので、そちらも一読ください。

関連記事:総合事業とは?仕組みを対象事業者がわかりやすく解説

1-2.総合事業における通所型サービスとは?

総合事業における通所型サービスは、高齢者が日帰りで施設に通い、心身機能の維持や生活機能の向上を目指す支援です。

具体的には、入浴や食事の補助といった日常生活支援に加え、歩行訓練や筋力トレーニングなどの機能訓練、体操やレクリエーションを通じた交流活動が行われます。

また、弊社リタポンテのような機能訓練を専門に行う通所型サービスも存在します。

これらのサービスは、要支援認定を受けた人や、自治体が実施する基本チェックリストなどで生活機能の低下が認められた人を対象としており、介護が必要な状態へ進行するのを防ぐことを目的としています。

従来の「介護予防通所介護」に代わり、総合事業の一環として地域ごとの実情に応じた柔軟な支援が展開されているのが特徴です。

2.介護予防通所介護に代わる通所介護サービスの種類

介護予防通所介護が廃止された現在は、総合事業の中でさまざまな通所型サービスが提供されています。

利用者の心身状態や生活状況に応じて選べるようになっており、以下のように大きく4種類に分かれます。

サービス名概要主な対象者特徴
通所介護(相当サービス)デイサービス事業者が運営し、入浴・食事・日常生活支援に加え、機能訓練を実施要支援者・総合事業対象者専門職のもとで本格的な機能訓練を受けられる(現在は縮小傾向)。従来の介護予防通所介護に最も近い内容
通所型サービスA基準を一部緩和した通所サービス。運動やレクリエーション、軽度の生活支援など比較的軽度の支援が必要な高齢者地域のNPOや民間事業者なども参入可能。柔軟で利用しやすい
通所型サービスB住民主体で行う「通いの場」。体操や趣味活動、交流を中心に実施社会参加や軽い運動を希望する高齢者ボランティアや地域住民が主体。費用を抑えつつ交流の機会を提供
通所型サービスC3〜6か月程度の短期集中型プログラム。運動機能、栄養、口腔、認知機能などを重点的に改善体力低下や閉じこもり傾向がある人、改善の見込みがある人個別計画に基づくプログラムを集中的に実施。効果測定を行いながら進める

3.介護予防でデイサービスを利用する料金は?

介護予防のためにデイサービス(通所介護サービス)を利用する場合、自己負担額は住んでいる自治体によって異なります

これは、総合事業が市区町村ごとに運営されているためで、同じサービス内容であっても地域によって料金体系が変わる点に注意が必要です。

例えば、リタポンテがある新宿区を例にみると、要支援1の人が通所介護相当サービスを利用した場合の自己負担は週1回程度の利用で1回につき、476円(1割負担の場合)となります。

利用回数が増えたり、サービス内容が拡充された場合には、費用も変動します。

また、通所型サービスA・B・Cといった総合事業特有のサービスは、事業者や地域の実施内容によって料金設定が幅広いのが特徴です。

住民主体で行われるサービスBなどは比較的安価に利用できる一方で、専門職が関わるサービスや短期集中型のサービスCでは、自己負担額がやや高くなるケースもあります。

さらに自治体によっては、多くの人が利用しやすいような独自サービスを展開しているケースもあります。先ほどの新宿の例では、介護施設で機能訓練を受けられる「ミニデイサービス」を1回208円(1割負担の場合)で提供しています。

このように地方自治体によって受けられるサービスなどに違いがあるため、気になる人は地域包括支援センターなどに問い合わせてみましょう。

4.総合事業では通所介護サービスを活用すべき理由

総合事業の通所型サービスには複数の種類がありますが、その中でも特に大きなメリットがあるのが「通所介護(相当サービス)」です。

通所介護は介護事業者が運営しており、介護の専門職が常駐しているのが特徴です。なかには数こそ少ないものの、リタポンテのように、理学療法士などリハビリ専門職が評価・監修した機能訓練を提供している施設もあり、質の高い支援を受けられます。

こうした本格的な機能訓練によって介護予防が進み、寝たきりになるのを防いで自立した生活を続けることが可能になります。

また、介護予防の観点で特に重要なのが「運動」です。運動習慣を取り入れることで筋力低下を防ぎ、バランス機能を維持することは、寝たきり予防に直結します。

通所介護では、体系的な運動プログラムや個別の機能訓練を継続的に受けられるため、自宅での自主トレーニングに比べて効果的かつ持続しやすい点が大きな強みです。

なお、「寝たきりになるのが不安」「家族に迷惑をかけたくない」と考えている人は、次の記事も参考にしてください。

関連記事:寝たきりにならないためにできることは?今日から自分と家族ができる対策を紹介

5.総合事業の通所介護サービス施設の選び方

総合事業の通所介護サービスで、効果的な介護予防を進めるためには、利用する施設の質が非常に大切です。ここでは、総合事業の通所介護サービス施設の正しい選び方を解説します。

5-1.リハビリ専門職が常駐している施設が望ましい

通所介護サービスを選ぶ際には、理学療法士などのリハビリ専門職が常駐しているかが重要なポイントになります。専門職がいる施設では、利用者一人ひとりの身体機能に合わせたプログラムを作成し、正しい姿勢や動作を確認しながら安全に訓練を進めることが可能です。

また、専門職による指導があることで、単なる体操や軽い運動では得られない効果が期待でき、筋力やバランス機能の維持・改善に高い効果が期待できます。また、転倒、既往症、整形疾患などの関節等への負担を防ぎつつ効率的に運動できるため、高齢者でも安心して取り組める点が大きなメリットです。

専門職がいない介護予防施設では、リハビリとは名ばかりの簡単なレクリエーションが実施されているケースが大半です。正しく介護予防を行って自立的な生活を維持するためには、理学療法士などの専門的な支援が欠かせません。

5-2.機能訓練の時間が1時間以上取られている

通所介護サービスを選ぶ際には、機能訓練にしっかり時間が確保されているかを確認することも大切です。短時間の軽い運動では十分な効果が得られにくく、継続しても筋力や体力の維持にはつながりにくいからです。

理想的なのは、1回の利用で1時間以上の機能訓練が行われる施設を選びましょう。この程度の時間を確保することで、ウォーミングアップから筋力強化、バランス訓練、ストレッチまで一連のプログラムを無理なく実施できます。

また、十分な時間をかけて訓練を行うことで、機能向上の成果を早期に感じられるようになります。「前までできなかったことができるようになった」「筋肉がついてきた」という実感は、自己肯定感を高め、精神的な老化を防ぐのにも効果的です。

そのため、施設を見学する際や利用を検討する際には、「どのくらいの時間を機能訓練に充てているか」を必ず確認しておくと安心です。

6.介護予防として通所介護を利用したい人はリタポンテを利用しよう

6.介護予防として通所介護を利用したい人はリタポンテを利用しよう

介護予防を目的に通所介護を利用したい人には、リタポンテの利用がおすすめです。ここではリタポンテの特徴や利用した人の体験談をご紹介します。

6-1.リタポンテの特徴

リタポンテは理学療法士が中心となって専門的な機能訓練を提供する「リハビリ専門のデイサービス」です。

単なる体操や軽運動ではなく、医学的な評価に基づいて「今どの機能が落ちているか」「このままだとどの動作が難しくなるか」を丁寧に見極め、一人ひとりに最適な個別プログラムを作成します。

とくに特徴的なのは、1回あたり約1時間じっくりと行う専門的なトレーニングです。短時間の運動では改善が難しい筋力・バランス・持久力をしっかり鍛え、寝たきりを根本から予防します。

また、リタポンテでは単に体を動かすだけでなく、次のような日常生活を“自分らしく続ける”ための機能改善を徹底的にサポートしている点も特徴です。

  • 転倒を防ぐための歩行訓練
  • 階段昇降や立ち上がりなど生活動作の改善
  • 膝痛・腰痛など整形疾患への負担軽減
  • 自宅で継続できる自主トレーニングの指導

「できなくなった動作を減らす」のではなく、“できることを長く維持し、その人らしく暮らし続ける”ためのリハビリを行うことがリタポンテの使命です。

高齢者が自分のペースで、安心して運動に取り組める環境を整え、長期間にわたって自立的な生活を守ることを何より大切にしています。

6-2.リタポンテを利用した体験談

リタポンテでは、要介護の認定を受けた方も、リハビリデイサービスを通じて、日常生活の楽しさを取り戻しています。

今回ご紹介するのは、神奈川県横浜市にお住まいの長谷川さんご家族の体験です。

コロナによる長期入院を経て退院されたお父様は、歩くこともままならず、ご家族も不安な日々を過ごしていました。そんな中、リタポンテにご相談いただき、週2回のリハビリを開始。最初はほんの数歩進むだけでも大変でしたが、スタッフが明るく寄り添いながら、一歩一歩着実にサポートしました。

リハビリに取り組むうちに、「今日は歩けた!」「疲れずに座っていられた!」と、少しずつできることが増え、ご本人もリタポンテへ通うのを楽しみにしてくださるように。半年後には、杖なしで歩行できるまでに回復され、ご家族からも「家の中が明るくなりました」とのお言葉をいただきました

6-2.リタポンテを利用した体験談

リタポンテでは、ご本人の体力や気持ちに合わせたリハビリを提供し、小さな成功体験を積み重ねることで自信と笑顔を引き出していきます。

7.介護予防通所介護に関するよくある質問

最後に介護予防通所介護に関するよくあるご質問に回答します。

7-1.通所型サービスと通所介護の違いは?

通所型サービスと通所介護は、制度上の位置づけやサービス内容に違いがあります。

まず、通所介護は介護保険のサービスとして提供されるもので、デイサービス事業者が運営します。利用できるのは、要介護認定を受けた人に限られます。

一方、通所型サービスは介護予防・日常生活支援総合事業の一環として、市区町村が主体となって提供されるものです。運営主体は幅広く、デイサービス事業者だけでなく、NPOや地域住民団体なども担い手となります。

内容も多様で、体操やレクリエーションを中心とした軽度者向けの支援や、短期集中のプログラムなどが含まれます。

利用できるのは要支援や総合事業の認定対象者だけでなく、サービスによっては現在健康な人でも介護予防を目的に利用可能です。

まとめると、通所介護は専門職による本格的な支援が受けられるのに対し、通所型サービスは地域に根差した柔軟な取り組みが中心となっている点が大きな違いといえるでしょう。

7-2.介護予防通所介護と通所介護の違いは?

かつて存在した「介護予防通所介護」と、現在提供されている「通所介護」には、制度上の位置づけや対象者に違いがあります。

介護予防通所介護は、要支援1・2と認定された人を対象に提供されていたサービスです。

日帰りで施設に通い、入浴・食事などの日常生活支援や機能訓練を受けるもので、介護状態に進行するのを防ぐことを目的としていました。しかし、2017年の介護保険制度改正によって廃止され、現在は総合事業へと移行しています。

一方、通所介護は、要介護1以上の人を主な対象とするサービスです。デイサービス事業者が運営し、日常生活支援に加えて機能訓練やレクリエーションを提供します。

利用者の生活の質を高めることに加え、家族の介護負担を軽減する役割も担っている点が特徴です。

つまり、介護予防通所介護は「要支援者向けの予防サービス」だったのに対し、通所介護は「要介護者向けの日常生活支援と機能訓練のサービス」であり、対象者と目的に明確な違いがあるといえます。

8.介護予防通所介護に代わる総合事業を利用しよう

これまで提供されていた介護予防通所介護は制度改正により廃止され、現在は「介護予防・日常生活支援総合事業」として再編されています。

総合事業では、従来の通所介護に相当するサービスだけでなく、住民主体の取り組みや短期集中型のプログラムなど、多様な通所型サービスが用意されており、地域の実情や利用者の状態に応じて選べるのが特徴です。

とくに、通所介護(相当サービス)では介護の専門職による機能訓練を安心して受けられ、要支援者や基本チェックリストで対象となった人も利用できます。運動習慣を取り入れることは、寝たきりを防ぎ、自立した生活を長く続けるために欠かせません。

介護が必要になる前から、地域の総合事業を積極的に活用することが、心身の健康を守る大きな一歩となります。お住まいの自治体が提供するサービス内容や料金を確認し、自分に合った施設を選んで、介護予防に役立てていきましょう。