要支援から要介護になるには?申請の流れやケアマネの扱いなど解説
「今はまだ要支援だけれど、このまま要介護になってしまうのではないか…」
ご家族やご自身の将来について、このような不安を抱える人は少なくありません。
要支援から要介護へ移行するかは、単なる年齢の問題ではなく、日常生活でどの程度の介助が必要かによって判断されます。
つまり、今の生活習慣や取り組み方によっては、要介護になる時期を遅らせたり、防いだりすることも可能なのです。
本記事では、厚生労働省の情報をもとに要支援と要介護の違いや認定基準をわかりやすく解説します。
要介護になるのを予防する方法や、リハビリ専門デイサービスの活用法も紹介しているので、将来の安心のために、ぜひ最後までご覧ください。
取締役/理学療法士上村 理絵
日本から寝たきり(寝かせきり)を無くすことを使命とする
家族がいつまでも元気で自立した生活を送れるよう日常生活に必要な身体機能のリハビリに特化したディサービスを運営しています。
ご覧いただきました弊社のホームページにご案内した通り、寝たきり率が世界で最も高い日本ではリハビリを受けられない難民とも言うべき高齢者が年々増加し喫緊の社会保障制度の課題だと考えております。
そこで、この社会問題に一緒に取り組んでくれる志のあるリハトレーナーの募集を行っております。利用者・ご家族があきらめていた事を可能に変える為に…。 ぜひ、あなたからのご応募をお待ちしています!
1.要支援から要介護になるには介護が必要かで判断
「要支援」と「要介護」の大きな違いは、日常生活においてどの程度の介護が必要かという点にあります。
厚生労働省の資料でも示されているように、要介護状態かは「排せつ」「入浴」「食事」といった基本的な日常動作を自力で行えるかどうかで判断されます。
また、「支援」と「介護」という言葉のニュアンスにも、次のような違いがあります。
- 支援:本人がある程度できることを、外部のサポートで補うこと
- 介護:本人が自力では難しい行為を、介助者が代わりに行うこと
このように、本人の生活自立度がどの程度かによって「要支援」から「要介護」に区分が移行します。
単に年齢や病気の有無だけでなく、日常生活にどこまで介助が必要かが認定の大きな判断基準となるのです。
2.要支援と要介護度の認定基準
要支援や要介護の認定基準は、「要介護認定等基準時間」という指標によって決められます。
要介護認定等基準時間は、申請後の調査結果から推計される「日常生活に必要な介護時間」を数値化したものです。
具体的には、以下のように介護時間によって、要介護認定が行なわれます。
| 要介護度 | 状態 |
|---|---|
| 要支援 | 要介護認定等基準時間が25分以上32分未満またはこれに相当する状態 |
| 要介護1 | 要介護認定等基準時間が32分以上50分未満またはこれに相当する状態 |
| 要介護2 | 要介護認定等基準時間が50分以上70分未満またはこれに相当する状態 |
| 要介護3 | 要介護認定等基準時間が70分以上90分未満またはこれに相当する状態 |
| 要介護4 | 要介護認定等基準時間が90分以上110分未満またはこれに相当する状態 |
| 要介護5 | 要介護認定等基準時間が110分以上またはこれに相当する状態 |
ただし、実際の生活状況は人によって異なるため、基準時間だけで一律に決まるわけではありません。
同じ基準時間であっても家族の支援状況や心身の状態によって認定結果が変わることもあるため、「基準時間=そのまま要介護度」とはならない点に注意が必要です。
現在は個別の状況に合わせた介護認定が重要という点を鑑み、介護時間を含めた多様な観点で介護認定が決定します。
詳しい認定については、地域包括支援センターやケアマネージャー等に相談してみましょう。
3.要支援と要介護に設置される8つの基準
要支援と要介護は、それぞれで状態に合わせた計8つの基準があります。
ここでは、要支援と要介護に設置される基準を解説します。
3-1.自立|介護や支援が不要
「自立」と判定されるのは、介護や支援を必要とせず、日常生活をほぼ自力で送れる状態を指し、厚生労働省では次のように定義されています。
| 【自立】 歩行や起き上がりなどの日常生活上の基本的動作を自分で行うことが可能であり、かつ、薬の内服、電話の利用などの手段的日常生活動作を行う能力もある状態 |
食事や排せつ、入浴、着替えといった基本的な生活動作を問題なく行えるため、介護保険サービスの対象にはなりません。
ただし、自立と認定された人であっても、高齢になるにつれて体力や認知機能の低下が進む可能性はあります。
そのため、将来的に「要支援」や「要介護」に移行しないよう、運動習慣の維持やバランスの取れた食生活、定期的な健康診断などによる予防が大切です。
また、自立と判定された高齢者でも、必要に応じて自治体が実施する「介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)」を利用できる場合があります。
総合事業では、介護保険サービスほど手厚くはありませんが、生活支援や介護予防の取り組みを受けられるため、健康な状態をできるだけ長く維持するための選択肢となります。
総合事業については、次の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
関連記事:総合事業とは?仕組みを対象事業者がわかりやすく解説
3-2.要支援|生活の一部で支援が必要
「要支援」とは、基本的な生活動作の多くは自力で行えるものの、生活の一部で継続的な支援が必要な状態を指します。
介護保険制度では「要支援1」と「要支援2」の2区分が設けられており、おおむね次のような違いがあります。
- 要支援1:日常生活のほとんどは自立しているが、家事や買い物、軽度の動作に部分的な援助が必要
- 要支援2:自力でできることは多いが、家事や身の回りのことに支援が増え、介護に近いサポートが必要
要支援と判定された場合、利用できるのは「介護予防サービス」と呼ばれる支援です。
具体的には、生活機能の維持や改善を目的とした運動機能向上プログラム、栄養指導、口腔機能改善などがあげられます。
重要なのは、この段階で適切な支援を受けることで、要介護状態への進行を予防できる可能性が高まるという点です。
要支援は「自立と要介護の中間」にあたる区分であり、予防的な取り組みを強化する時期といえます。
3-3.要介護|生活の多くで介助が必要
「要介護」とは、日常生活の多くにおいて継続的な介助が必要な状態を指します。
介護保険制度では「要介護1」から「要介護5」までの5段階に区分されており、必要とされる介護の度合いが次のように段階的に高くなります。
- 要介護1:要支援状態から、手段的日常生活動作を行う能力がさらに低下し、部分的な介護が必要となる状態
- 要介護2:要介護1の状態に加え、日常生活動作についても部分的な介護が必要となる状態
- 要介護3:要介護2の状態と比較して、日常生活動作及び手段的日常生活動作の両方の観点からも著しく低下し、ほぼ全面的な介護が必要となる状態
- 要介護4:要介護3の状態に加え、さらに動作能力が低下し、介護なしには日常生活を営むことが困難となる状態
- 要介護5:要介護4の状態よりさらに動作能力が低下しており、介護なしには日常生活を営むことがほぼ不可能な状態
出典:厚生労働省
また、要介護の状態は一度決まったら固定されるわけではなく、定期的な更新調査によって改善・悪化が見直される仕組みになっています。
リハビリや生活習慣の工夫によって要介護度が軽減されるケースもあり、継続的な取り組みが重要です。
4.要支援から要介護にならないためには?
ここからは、要支援から要介護にならないために必要なことを紹介します。
4-1.運動は絶対に必要
要支援から要介護へ移行しないために、最も重要なのが継続的な運動習慣です。
高齢になると筋力やバランス能力が低下しやすく、そのまま放置すると転倒や骨折のリスクが高まり、寝たきりにつながる恐れがあります。
一度寝たきりになると、さらに筋力低下が進み、起き上がりや歩行が難しくなるという悪循環に陥りやすいため注意が必要です。
とくに下半身の筋肉は「第二の心臓」と呼ばれ、血流や代謝を維持するうえで欠かせません。
歩行やスクワットなどの軽い運動を続けることで、立ち上がる・歩くといった基本動作を自力で維持できる可能性が高まります。
また、運動は身体機能だけでなく、認知機能の低下を防ぐ効果も期待されています。
ウォーキングやストレッチといった軽度の運動を習慣にすることで、体と心の健康を保ち、要介護状態に進むリスクを大幅に下げられます。
「少し疲れるくらいの運動を毎日続ける」ことが、将来の自立した生活を守る最大の予防策といえるでしょう。
詳しくは別記事で、生活習慣全般からの予防方法も解説していますので、あわせてご覧ください。
関連記事:寝たきりにならないためにできることは?今日から自分と家族ができる対策を紹介
4-2.リハビリ専門の介護予防サービスを利用する
要支援から要介護へ移行しないためには、家庭での運動に加えて、リハビリ専門の介護予防サービスを積極的に活用することが効果的です。
専門的な知識を持つ理学療法士などが常駐する施設では、個々の身体機能や生活状況に応じたプログラムが提供されます。
具体的には、次のような運動を専門家が継続的にサポートしてくれるため、家庭だけでは難しい効果的な運動習慣を身につけられます。
- バランス感覚を養う運動
- 筋力強化トレーニング
- 関節可動域を広げるストレッチ
また、同じ施設を利用する仲間との交流も、心の張り合いや生活リズムの安定につながります。
孤立感を防ぐことも、介護度を重くしないために大切な要素です。
例えば、リタポンテのようなリハビリ特化型デイサービスでは、専門職によるマンツーマンの指導や継続的な機能訓練が行われており、要介護への進行予防に大きく役立ちます。
自宅での取り組みと専門サービスを組み合わせることで、より確実に介護予防を実現できるでしょう。
関連記事:リハビリ特化型デイサービスとは?料金や訓練内容など詳しく解説
5.リハビリ専門デイサービスの選び方
要支援から要介護になるのを予防するために、リハビリ専門デイサービスを利用するのがおすすめです。
ここでは、リハビリ専門デイサービスの選び方を紹介します。
5-1.リハビリ専門職が常駐しているのが理想
リハビリ専門デイサービスを選ぶ際にまず確認したいのが、理学療法士(PT)などのリハビリ専門職が常駐しているかどうかです。
専門職がいない施設では、レクリエーションの延長のような軽い体操が中心となりがちで、介護予防という観点では効果はほとんど期待できません。
運動不足のまま放置されれば、筋力やバランス機能が低下し、最悪の場合は寝たきりへ直結する危険もあります。
一方、専門職が常にいる施設では、利用者一人ひとりの身体機能や生活状況に合わせたプログラムを作成し、効果を測定・評価しながら改善をサポートしてくれます。
転倒予防や関節痛の軽減といった具体的な成果につながるのは、こうした専門的な介入があってこそです。
ただし、リタポンテのようにリハビリ専門職が常駐しているデイサービスは非常に少ないのが現実です。
そのため、最低でもリハビリ関連施設と連携し、専門家がリハビリ効果を評価できる体制を整えている事業所を選ぶことが重要です。
「運動さえしていれば安心」と思いがちですが、正しいリハビリ指導を受けられるかどうかで、将来の生活の質や自立度は大きく変わります。
中途半端な運動では予防にならず、むしろ寝たきりのリスクを高めることを忘れてはいけません。
5-2.1時間以上の機能訓練が確保されていること
リハビリ専門デイサービスを選ぶ際には、十分な訓練時間が確保されているかが極めて重要なポイントです。
1時間未満の軽い運動では、筋肉の発達や機能改善はほとんど見込めません。
確かに「無理をしないこと」も大切ですが、楽な運動ばかりではリハビリ専門のデイサービスに通う意味が薄れてしまいます。
せっかく専門施設に通うのなら、専門家の指導のもとでしっかり身体を動かし、筋力や持久力を高めていく必要があります。
とくに推奨されるのは、1時間以上の機能訓練がきちんと組み込まれている施設です。
まとまった時間を確保することで、筋力強化・バランス訓練・柔軟性の向上といった複数のプログラムをバランスよく実施でき、効果的な介護予防につながります。
また、十分な訓練時間は利用者の意欲にも直結します。「やり切った」という達成感を得やすく、継続的に通所するモチベーションを保ちやすくなるのです。
施設を見学する際には、プログラム内容とあわせて訓練時間の長さを必ず確認しましょう。中途半端な運動量では寝たきりを防ぐことはできません。
しっかりと身体を動かせる環境を選ぶことこそ、未来の自立を守る第一歩となります。
6.リハビリ専門デイサービスならリタポンテ

要支援から要介護への進行を防ぎたい方には、専門職が継続的に身体機能を評価しながら訓練を行うリハビリ特化型デイサービスが最も効果的です。
リタポンテでは、専門家による個別プログラムと十分な訓練時間を確保し、利用者の「できる動作」を増やすためのリハビリを徹底しています。
6-1.リタポンテの特徴
リタポンテは、単なる通所介護ではなく、“生活機能を最大限に高めること”を目的としたリハビリ専門のデイサービスです。
単なる運動ではなく、専門スタッフによる科学的評価と生活課題に基づいたオーダーメイドの訓練を行い、自宅で生き生きと暮らせる力を引き出す支援を行っています。
特徴のひとつは、初回から3ヶ月ごとの身体機能と口腔機能の評価を行い、生活動作に結びつけるプログラムを継続的に改善していく点です。
理学療法士や言語聴覚士、看護師など多職種が関わり、ただ「できる動き」を増やすのではなく、訓練した動きが“日常生活で実際にできている状態”=しているADLになることを重視しています。
こうした徹底したアプローチによって、利用者は自分の体の状態を客観的に理解し、できることを増やしながら自信と自己管理力を高め、日常生活の自立につなげていくことができます。
以下の図は、一般的な調査とリタポンテ利用者の要介護度進行の違いを示したものです。専門的なリハビリ介入が進行予防にどれだけ寄与しているかが一目でわかります。

厚生労働省のモニタリング調査推計や老年社会科学研究によれば、要支援者の約25.8%が1年以内に要介護1以上へ移行し、3年後には約60%が要介護へ進行しています。
一方、リタポンテを3年以上利用した場合、要介護への進行割合は約30%にとどまっており、半数以上が現状維持または改善という結果が出ています。
リタポンテで正しく機能訓練を行うことで、より長く安定して自立的な生活を送ることが可能です。
要支援から要介護へ進行しないためには、早めの対策がとても重要です。リタポンテの公式LINEでは、無料相談・施設見学の受付・リハビリに役立つ情報をお届けしています。
まずはご家族の状況をお聞かせください。
6-2.リタポンテを利用した体験談
リタポンテでは、要介護の認定を受けた方も、リハビリデイサービスを通じて、日常生活の楽しさを取り戻しています。
今回ご紹介するのは、神奈川県横浜市にお住まいの長谷川さんご家族の体験です。
コロナによる長期入院を経て退院されたお父様は、歩くこともままならず、ご家族も不安な日々を過ごしていました。そんな中、リタポンテにご相談いただき、週2回のリハビリを開始。最初はほんの数歩進むだけでも大変でしたが、スタッフが明るく寄り添いながら、一歩一歩着実にサポートしました。
リハビリに取り組むうちに、「今日は歩けた!」「疲れずに座っていられた!」と、少しずつできることが増え、ご本人もリタポンテへ通うのを楽しみにしてくださるように。半年後には、杖なしで歩行できるまでに回復され、ご家族からも「家の中が明るくなりました」とのお言葉をいただきました。

リタポンテでは、ご本人の体力や気持ちに合わせたリハビリを提供し、小さな成功体験を積み重ねることで自信と笑顔を引き出していきます。
7.要支援から要介護に関するよくある質問
最後に要支援から要介護に関するよくある質問に回答します。
7-1.要介護から要支援になった場合、何が変わる?
要介護から要支援になった場合、利用できるサービスの内容や範囲が変わる点に注意が必要です。
まず大きな違いは、要介護のときに受けられた「介護サービス」から、要支援では「介護予防サービス」が中心になることです。
例えば、訪問介護やデイサービスの利用は継続できるものの、内容や時間数が縮小されるケースがあります。
その代わりに、運動機能の維持や栄養指導といった「自立を目指すためのプログラム」が充実しているのが特徴です。
また、支給限度額(サービスに使える上限額)も変わります。
要介護度に応じた枠よりも小さくなるため、利用できるサービス量が減る可能性がある点は押さえておきましょう。
7-2.要介護から要支援になった場合にケアマネージャーは変わる?
要介護から要支援に区分が変わった場合、担当する専門職も変更になるのが一般的です。
要介護と要支援ではケアプランの作成担当者が異なるためです。具体的には、要介護は居宅介護支援事業所のマネージャー、要支援は地域包括支援センターの職員が担当します。
ただし、自治体によっては包括支援センターが居宅介護支援事業所にケアマネジメントを委託し、従来のケアマネージャーが引き続き担当する場合もあります。
区分変更によってケアマネージャーを変えたくない人は、自治体の地域包括支援センターに確認してみましょう。
8.要支援と要介護の違いを理解して事前に予防しよう
要支援と要介護は、ともに介護保険制度のもとで支援を受けられる区分ですが、その目的やサービス内容には明確な違いがあります。
- 要支援:自立に近い状態を維持し、要介護へ移行しないよう予防的な支援を行う
- 要介護:すでに多くの生活動作で介助が必要となり、日常生活を支えるための介護サービスを利用する
この違いを理解しておくことで、自分や家族がどの段階にあるのかを把握し、適切な対策がとれます。
とくに要支援の段階では、運動を取り入れ、介護予防サービスを活用することで、要介護状態への進行を防ぐ可能性が高まります。
また、要介護の認定を受けた後でも、機能訓練や生活習慣の改善により要支援へ区分が変更されるケースもあります。
つまり、早めの予防と継続的な取り組みが、将来の生活の質を大きく左右するのです。
要支援と要介護の違いを正しく理解し、できることを少しずつ積み重ねることで、長く自立した生活を送れます。
今回の記事を読んで、「もう少し詳しく相談したい」「うちのケースでできる予防方法を知りたい」と感じた方は、リタポンテの公式LINEをご活用ください。
介護の実態に即した実用的なアドバイスを発信しています。